以下のような胃やみぞおち・背中の痛みや違和感を感じたことはありませんか？
- ものを口に入れた直後に痛む
- 突然痛み出す
- 何日も痛みが続いた、もしくは続いている
- 痛みの強さはさほどではないが、断続的に続いた/続いている
- 特定の食べ物や飲み物を口に入れた時に痛む
- 強いストレスや負荷を感じた時に痛くなる
- 空腹・満腹の時に痛む
- 夜中や早朝など、決まった時間帯に痛む
- 鎮痛剤を服用した時に痛む
- 痛みと同時に発熱や吐き気を伴う
1. みぞおちって、そもそも体のどこのこと？みぞおちとは、お腹の上の中央にあるくぼんだ部位のことです。みぞおちが痛いと、多くの方は胃が悪いと考えるかもしれませんが、みぞおちには、実は胃だけではなく、十二指腸、膵臓や胆嚢・胆管などが存在しています。
また、さらに奥深くには大動脈という大きな血管も走っています。また、心筋梗塞や狭心症といった心臓の病気や、大動脈解離などが発生しているときにも、みぞおちに激しい痛みがあらわれることもあります。
みぞおちが痛い場合に考えられる病気の可能性はとても幅広く、時に重大な病気が隠されていることもあります。
2. みぞおちが痛い原因は？みぞおちが痛い時には、さまざまな臓器に異常が起きている可能性があります。胃や十二指腸などに病気がある場合は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍などの消化管の粘膜に炎症が起きている可能性が高いです。
また、胸焼けなどの症状が合わせてある場合には、逆流性食道炎の場合もあります。また、胃がんや食道がんなどの、悪性腫瘍によって痛みが生じている場合もあります。
上記以外にも、過度なストレスを受けている場合には、自律神経が乱れやすくなり、みぞおちをはじめとしたさまざまな場所に痛みを感じる場合もあります。このようなストレスによる痛みを機能性ディスペプシアと言います。機能性ディスペプシアの場合には、みぞおちが痛いだけでなく、お腹がはったり、様々な症状が出たりすることも特徴です。
胃・十二指腸以外に原因がある場合で、比較的頻度が高い病気では、胆石胆嚢炎があります。胆石の位置によっては、胆管炎という病気になる場合もあります。胆嚢や胆管に異常が出る場合は、みぞおちでもやや右側に痛みが出ることが特徴的です。
膵臓に炎症がある場合には、アルコールの多飲や、胆石を原因とした膵炎の可能性もあります。その他にも、“盲腸”として知られている急性虫垂炎は、初期にはみぞおちに痛みがあることが知られています。みぞおちからお腹の右下に痛みが移動してきた場合には、急性虫垂炎の可能性が高いかもしれません。
また、心臓や血管の病気で、急性心筋梗塞や大腸脈解離などでもみぞおちに痛みが出る場合があります。
3. そんなにたくさんの病気の可能性があるなら、どんな検査をすればわかるの？みぞおちに痛みがあるがある場合には、まず患者様からお話をたくさん伺うことが大事になります。どんな時に痛いのか、どんな痛みなのか、どれくらい痛みが継続するのかなどをお伺いして、必要な検査を行なっていきます。具体的な検査としては、胃カメラ検査や、腹部超音波検査、心電図検査などになります。
みぞおちの痛みは、おなかの痛みの中でもお話を伺うことが大事な症状です。軽い痛みでも、お話を伺って調べてみたら、思いもよらない重篤な病気が隠されていることも多い症状です。まず、一度ご相談しにいらしてください。
