- 血圧が高いとどうなってしまう…?
- 高血圧のリスクについて知りたい…
- 健診で毎年血圧が引っかかるが、放置してよいか心配
- 血圧が高い時、どういう点に気を付ければよいか難しい
- 血圧が高いが日常生活でどこまで改善するのか知りたい
そういった方々のために、松戸常盤平おなかと胃・大腸カメラと内科のクリニックでは、消化器疾患のみならず、高血圧治療に対しての投薬加療はもちろんのこと、生活指導のアドバイスやフォローアップも行っていきます。
高血圧とは?
高血圧は、安静時でも血圧が慢性的に高い状態のことをいいます。具体的には、収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。(どちらか一方、またはその両方が値を超えると高血圧と言います。)
ちなみに、寒さを感じたり、体を動かしたりすると血圧は上昇しますが、このような一時的な血圧の上昇は高血圧とは呼びません。
高血圧の原因は?
高血圧は、遺伝的因子や生活習慣などの環境因子が関わっている場合や、血圧上昇の原因となる病気が隠れている場合があります。
ですが、日本人の約9割は生活習慣が高血圧の発症に関わっているとされています。
高血圧を引き起こす生活習慣には下記のようなものがあります。
・喫煙(タバコ)
・ストレス
・睡眠不足
・運動不足
・食べ過ぎによる肥満
・アルコールの飲みすぎ
・塩分を普段から過剰に摂取
これらの生活習慣は、糖尿病や脂質異常症・高尿酸血症(痛風)などの生活習慣病とほとんど共通しています。脂質異常症や高尿酸血症の治療は高血圧の治療にもつながります。
高血圧を放置するリスクについてでは「血圧が高い」と診断されて放っておいた場合はどうなるのでしょうか。高血圧と診断されても、実はほとんど症状がありません。しかしいつのまにか動脈硬化が進行し、放置すれば心筋梗塞や脳卒中など命に係わる病気につながっていきます。
こうした経緯から高血圧のことを「沈黙の殺し屋(サイレントキラー)」と呼ぶ方もいます。高血圧は血管に強い刺激を与え続けるので、次第に血管が圧力で高くもろくなり、内部が狭くなります。これを動脈硬化と呼びます。
血圧を下げる治療をしないと血管が狭くなる動脈硬化で、さらに血圧をあげるので悪循環になっていきます。結果、心臓病や腎臓病・脳卒中などの重い病気を上げる可能性が高くなるのです。
高血圧の治療や対処法は?高血圧の治療は、降圧目標値を目指して「降圧薬による治療」と「生活習慣の改善」の2つに分かれて行われます。多くの場合は、まずは生活習慣の改善を指導したのち、1か月後に十分な降圧がなければ、生活習慣の指導を強化し、降圧薬治療を開始します。
①生活習慣の改善
前述の通り、生活習慣の改善が治療のベースとなります。生活習慣の改善については、個々の患者さんで大きく異なるので、一般論で解説します。
(1) 1日塩分摂取量を6g未満にすること
食生活で最も重視するのは減塩です。厚生労働省の発表によると2018年で平均10.8gの食塩摂取量になっていますが、高血圧の場合、これを6g未満にすることを目標としています。調味料を塩分量が少ない「だし」や「酢」などをうまく使うことや、主な食品に含まれている塩分量を知ることがとても大切です。
(2) 魚や野菜を中心としたバランスの取れた食生活にすること
肉類や卵に多く含まれる飽和脂肪酸やコレステロールは血圧を上昇させるのに対して、魚や植物油に含まれる不飽和脂肪酸は血圧を下げる働きが。さらに野菜・海藻・大豆に含まれるカリウム・マグネシウム・カルシウムなどのミネラル、食物繊維は血圧を下げる働きがあります。なるべく自然なものを摂取し、魚や野菜を中心としたバランスのよい食事が大切です。
(3) 禁煙をすること
たばこの煙には多くの物質が含まれており、循環器への影響は主にニコチンや一酸化炭素によるものです。たばこを吸うと、ニコチンが交感神経系を刺激するために、血圧が上がり、脈拍が増えます。さらにタバコは動脈硬化を加速させてしまいます。喫煙が心筋梗塞などの心臓病の重大な危険因子の1つに挙げられています。
(4) 1日30分以上の有酸素運動を習慣にすること
適度な運動には、血圧を下げる効果があります。さらに運動でコレステロールや中性脂肪、なにより減量にも効果的です。運動強度としては、低・中強度の運動は血圧を少ししか上げないのに、高強度の運動は血圧の上昇が著しいため、中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100-120拍/分、最大酸素摂取量の50%程度)がよいとされています。
(5) ストレスのない生活を送ること
ストレスは高血圧にはもちろん大敵です。できるだけ、ストレスをためない、睡眠障害を改善するなどといったことで、血圧はおおきく下がります。できるだけ、ゆとりのある生活を送りましょう。